摩擦接合技術協会

摩擦接合技術の向上と普及を目的として、摩擦圧接法が我が国へ 紹介されるのと同時期に、 摩擦圧接に関連のある技術者、研究者、企業によって設立された組織です。設立に関しては、1964年2月に摩擦圧接協会の前身の「摩擦圧接研究懇談会」が設立されました。会長には、東京大学名誉教授工学博士の仲威雄が就任されました。以来40年にわたって、新しい研究成果や会員相 互の情報交換の場として研究会や講演会を開催するなど、国内外との交流を通じて摩擦接合技術の向上と実用化に努めている組織です。

摩擦圧接の特徴

回転運動を用いた摩擦圧接のメリットとデメリット

メリット
①接合しようとする面が発熱面になるので、接合に利用されるエネルギーの集中性がよく、エネルギー効率が高い。生産効率が向上できる。
②加熱領域が回転軸に対して軸対象であることに加え、接合が機械によって行われるため、溶接変形が少なく寸法精度が高い。
③圧接条件を選択することで固相状態で接合できるため、融接では不可能な異種材料の継手も製作できる。
④使用する圧接機の動作に再現性がある限り、圧接条件が回転数、加圧力、寄り代または圧接時間(摩擦時間およびアプセット時間)、アプセットタイミングと機械的に設定できるものであるため、圧接工程の安定度が高い。
⑤母材の材質、形状が一定の状態に管理され、使用する圧接機の動作に再現性があることを条件とすれば、対象とする母材と使用する圧接機の組み合わせを固定することで、所定の圧接条件下で要求を満たす継手が再現性良く得られる(信頼性が高い)。
⑥溶加材、フラックス、シールドガスなどの消耗品が不要である。

デメリット
①少なくとも一方の母材は円形の断面を有し、かつ高速回転に耐える必要がある。
②摩擦過程の初期及び回転停止時に生じる大きなトルクに耐える母材強度と把握部分が必要である。
③接合しようとする母材に適した容量の圧接機を選択する必要がある(必ずしも大は小を兼ねない)。
④極薄肉管や細径母材または極大径母材の接合は難しい。
⑤接合面近傍でのファイバーフローが回転軸に対して直角になるため、この位置に切欠きが存在すると耐衝撃性が低下する。

※ファイバーフロー 金属は結晶組織によって構成されています。加工した際にはこの結晶がつぶれて引き伸ばされたり、寸断されたりします。この金属組織のもつ流れをファイバーフロー、もしくは鍛流線(メタルフロー)といい、金属の強度を見定める概念の一つです。

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